わが子の心豊かな未来を願う、家族の思いが詰まったランドセル。選んだきっかけや、こどもたちに寄せる思いとは……。ランドセルとご家族の数だけ、あたたかな思いがありました


INTERVIEW:前山さんご一家(2015年11月取材)

学校から帰ると弟の蒼維くんと恐竜図鑑をめくったり、お休みの日はお父さんとテレビでサッカー観戦をしたり。弟思いのサッカー少年・陽向くんは、牛革・アンティークの黒を背負ってくれています。「男の子だから黒がいい!」。買う前から、そう決めていたそうです。

手仕事のぬくもりに、
家族の思いを乗せて。

どこか懐かしく、凛とした美しさのある幾何学模様――。青森県津軽地方に伝わる「こぎん刺し」は、野良着(のらぎ)を繕う農家の女性たちの知恵から生まれたといわれています。陽向くんのお母さん・祥子さんは、このこぎん刺しの愛好家。おうちを彩るクッションやコースターは、祥子さんのお手製です。「母が編み物が好きだったので、幼いころから手づくりのものを身に着けていました。だからでしょうか、『手づくりっていいな』と」。土屋鞄を選んでくださったのも、「ものづくりに妥協しない職人さんへの憧れがあったから」。一つひとつ心を込めてつくられたものになら、「元気に学校へ通ってほしい」という自分たちや祖父母の気持ちを乗せられる気がして、とお話ししてくれました。

そして、もう一つ。「男の子なので、乱暴に扱うこともあると思うんです。だから『壊れないように大事に使って』と言うより、初めから丈夫なものを与えたいと考えていました」。祥子さんの希望はヌメ革や茶色のランドセルでしたが、陽向くんは断固として「黒」派。お店で茶色のランドセルを背負わせて、「似合ってる!」とほめても、絶対に首を縦に振ってくれない……。そこで陽向くんの意見を尊重して、牛革・アンティークモデルの中から黒色を選んだそうです。

幼稚園のときから、サッカーチームで元気に駆け回る陽向くん。のびのびと育つ陽向くんですが、祥子さんには、がんばりすぎて子育てに迷う時期もありました。「そんなとき夫に、『暗い顔をしていると、こどもたちも暗くなっちゃうから、笑っていないと』と言われたんです。ああ、本当にそうだなって」。自分が笑えばこどもたちも笑顔になって、その笑顔を見て自分も笑顔になって。そんな幸せのループの中で陽向くんはきっと、お父さん、お母さん、蒼維くんと一緒に、楽しい思い出をたくさんつむいでいくことでしょう。(2015年11月取材)

前山祥子(さちこ)さん、陽向(ひなた)くん、蒼維(あおい)くん

お母さんの祥子さんは、こぎん刺しの愛好家。「子育てを楽しむためには、まず自分を大切にすることが大事なのかなと思い、始めたのが『こぎん刺し』です。楽しいと思えることがあると、気持ちにゆとりが出てきます」。祥子さんのつくる作品は、伝統的なこぎん刺しの技法に、北欧のテイストを加えたモダンなデザイン。あたたかみのある北欧雑貨との相性もぴったりです。