わが子の心豊かな未来を願う、家族の思いが詰まったランドセル。選んだきっかけや、こどもたちに寄せる思いとは……。ランドセルとご家族の数だけ、あたたかな思いがありました。
職人のぬくもり宿るランドセルに引かれて
INTERVIEW:島さんご一家(2016年9月取材)
「ぬくもりを感じるものにひかれます」と話す島さん夫妻。そんなご両親のもとで育つ碧杜くんのたからものは、80年ほど前に東欧でつくられたというアンティークの木の玉です。感性が豊かで、シンプルなものが好きな碧杜くん。牛革・ベーシックの茶色のランドセルを使ってくれています。
好きなものと人に囲まれて
毎日を心地よく暮らす
広い空と、澄んだ水、豊かな緑。自然の恵あふれる洞爺湖は、北海道の南西に位置します。島さん一家が暮らすのは、温泉街の対岸にある「裏洞爺(うらとうや)」と呼ばれる地域。パン屋さんやカフェ、雑貨屋さんなどが点在し、どのお店も、洞爺の町をいつくしみながら丁寧に暮らし、ものづくりをしています。碧杜くんのお母さんが営む「しまりすや」もその一つ。10畳ほどの小屋の中に、地元産の小麦粉や果物を使った焼き菓子が置かれています。おうちの食卓に並ぶのも、地元産の食材が中心。「こどもたちが畑にお邪魔して、お手伝いさせていただくことも。育てる過程も楽しませていただいています」とお母さんは言います。碧杜くんも、「とうもろこしは●●さんちがおいしくて、さくらんぼは▲▲さんちが1番!」とうれしそうに話してくれました。
「自分たちの好きなものや、好きな感覚。そういうものを、こどもたちに教えてあげたい」と島さん夫妻はおっしゃいます。地元産の食べ物に、絵本、レコード、古いもの。人のぬくもりを感じるものにひかれるのだと言います。土屋鞄のランドセルを選んだきっかけも、「手づくりがいいなと思って。ぬくもりが宿っているところも、思い出として記憶に残るところも」。碧杜くんにもそのあたたかみを感じてほしくて、「このランドセルは職人さんがつくったんだよ」と、カタログやWEBで職人たちがつくっている写真を見せてあげたそうです。「いつか工房に伺えたら、職人さんがつくっている様子を直に見せてあげたいです」とお父さんは話してくれました。
「洞爺の町が好き!」。碧杜くんは自信たっぷりに言います。どこが好きなの、と聞くと、「遊ぶところがたくさんあるし、景色もきれいだし」。小学校から帰ると、友達と湖で泳いだり、木に登ったり。満月の夜には家族で湖面に映るお月さまを見たり、ご近所の方たちとみんなでご飯を持ち寄って食べたりすることもあります。「暮らしを真剣に考えて、洞爺に移住してきた方が多い。ぼくたちは昔からそうだったわけではなく、転勤でこの町に来て、自然の流れで」。ご縁って大切ですよね、とお父さんは続けます。大好きな町で、大好きな人たちに見守られながら、のびのびと育つ碧杜くん。楽しい思い出をたくさんつくって、ランドセルにいっぱい詰め込んでくださいね。(2016年9月取材)
島さん夫妻、碧杜(あおと)くん(取材時2年生)、スミレちゃん
碧杜くんのお母さんが営む「しまりすや」は、オーガニックや有機栽培の食材、洞爺町産の果物や野菜を使った小さなお菓子屋さん。店内には、グラノーラやクッキー、マフィンなど10種類前後の焼き菓子が並びます。
[uratoya 洞爺村]
「裏洞爺」にあるお店を紹介するWEBサイト。「しまりすや」をはじめ、カフェや雑貨店などおよそ15件の情報を案内しています。
http://laketoya108.wixsite.com/laketoya