

2026年度ご入学ランドセルのなかで、たくさんの男の子・女の子に選ばれた色は?
選べる色がぐっと増え、すっかりカラフルになったランドセル。選べる自由が増えた一方で、色選びに悩まれる方も少なくありません。
「ベーシックな色が安心?」「6年間飽きずに背負い続けられるかな?」「男の子がカラフルな色を選んでも大丈夫?」といったご相談をいただくことも多くなりました。
そこで今回は、2026年度ご入学用ランドセルのなかで多くのお客さまに選ばれた色や、土屋鞄の色のこだわりについて、商品企画担当の南波に話を聞きました。


商品企画
南波
職人として入社し、製造・工程管理などに携わる。その後、ランドセルづくりの豊富な知識と経験を生かし現職へ。「こどもたちとご家族に納得していただける製品を届けたい」という信念のもと、最善を尽くす真摯な姿勢は、どの部署にいても変わらない。


多くのご家族に選ばれた色は
2026年度ご入学用ランドセルのなかで、多くの女の子に選ばれているのは、水色やピンク、薄い紫など淡い色合いのランドセルです。なかでも注目を集めたのが、「アトリエ」シリーズの新色「コットンブルー」。
昨年までは淡いカラーのなかに水色の展開がなかったため、今年初めて登場したことが、選ばれるきっかけになったのかもしれません。
ふわふわのコットンのように、柔らかく軽やかな色味と、「アトリエ」シリーズだけの、フタを開けると広がる華やかな内装も、目に留めていただける理由の一つです。
男の子は定番の黒に加え、ネイビーやグレーなどの落ち着いた色味が選ばれやすい傾向。
一方で、茶色やキャメル、グレー系のカラーは、性別を問わず手に取る方が多いです。


淡い色や鮮やかな色は、やっぱり心配……?
展示会などでお客さまとお話する機会があるのですが、女の子の反応がいい淡い色や鮮やかな色に対して、親御さまからは「高学年になっても、似合うでしょうか?」という心配の声をいただくことがあります。
そんなときは、ランドセルの「色」が決まるまでの過程をお伝えしています。
色づくりは、自然の風景や街並みからインスピレーションを得て、試作が始まり、「赤みを少し抑えようか」「ほんのりくすみを加えてみようか」といった微細な調整を、何度も何度も繰り返していきます。
こどもも大人も関係なく、どんな人にでも似合う色を目指しているので、こどもたちが使うからといって、こどもっぽい色に寄せるのではなく「大人が背負って違和感がないか」も必ずチェックするようにしています。
するとお客さまからは「確かに、どれも絶妙な色合いですよね」「この色合いの大人向けバッグがあれば、使ってみたい」というお言葉をいただけます。


どんな色でも、大切にしていること
土屋鞄では、お子さまの気持ちに寄り添う「自分らしい自由な色選び」を応援しています。誰でも好きな色を選べるようにと、「男の子の色」「女の子の色」という区別をしていません。
選べる色の選択肢が増えても、「男の子にカラフルな色はどうだろう……」と心配される親御さまもいらっしゃいます。
そんな声に応える形で生まれたのが、ベーシックなカラーに鮮やかな差し色をあしらった「RECO」のバイカラーシリーズです。
中でも、定番の黒に深みのある赤を差し色としてあしらったモデルは、多くのお客さまにお選びいただいています。
どんな色、どんな配色であっても、創業以来ずっと大切にしているのが、シンプルながらも存在感のある、凛とした佇まい。
ステッチ一つをとっても、ランドセルの佇まいに違いが出ます。
直線的なパーツと、柔らかく弧を描くパーツでは、太さや幅を調整しながら縫い分けて。背あてのクッション部分や細かなカーブのある部分も、職人が等間隔で縫い上げて。細かな工夫とこだわりを積み重ねて、立体感のある表情に仕上げています。


色選びで迷う楽しさも、思い出に
ランドセルの印象をつくり出している「色」を選ぶのは、難しい一方で、楽しさもあると思います。
「この色がいいな、こっちの色も似合うんじゃない?」……そんなやりとりを経て選んだランドセル。
たくさん迷って一つに決めたからこそ、きっと、6年間も、その先にも、家族との楽しい思い出としてこどもたちの心に刻まれるのではないでしょうか。
そして、自分で、家族で選んだランドセルで通学することは、お子さまにとって一つの自信につながるのではないかと思います。
よろしければ、お近くのお店で、実際に手にとって、ランドセルをご覧いただけるとうれしいです。
室内の照明や天候によって、色の見え方も変わってきます。いろいろな場所・角度からも「色」を楽しんでみてください。